2023年度プロジェクト研究

市場に関する研究部会

代表者

井上哲浩(慶應義塾大学)

研究計画概要

消費者行動研究において、カテゴリー研究は、認知心理学的研究を基礎とした主たる研究分野の一つである。マーケティング・サイエンスにおいて、競争市場構造分析は、計量的アプローチを基礎とした主たる研究分野の一つである。本プロジェクトではこれらの融合を試みる

分析的マーケティング研究部会

代表者

水野 誠 (明治大学)

研究計画概要

1.定期的に相互の研究成果を報告するとともに研究の最新動向について情報・意見交換を行なう。
2.マーケティング・サイエンスの枠に捉われず,幅広く隣接分野の研究者と交流する機会を得る。
3.以上に基づく研究成果を学会で発表するとともに,学会誌へ投稿を目指す。

消費者・市場反応の科学的研究部会

代表者

阿部 誠(東京大学)

研究計画概要

企業から実際のデータ、特にCRMやOne-to-One Marketingに有用な個人のトランズアクション・データを含んだもの、を使って、それをメンバーの有志が分析、発表し、ディスカッションする予定である。 データとしては、百貨店のFSPデータ、消費者金融系の利用履歴データ、Eコマースサイトのログファイルなどを想定している。
今年も他のJIMS部会(ID-POSのマーケティング活用研究部会)やCRM研究会(http://www.f.waseda.jp/moriguchi/crm/)との合同活動を通して、経営科学系研究部会連合協議会のデータ解析コンペをサポートする予定である。

学実ブリッジ部会フェーズ4

代表者

山中 正彦(株式会社KSP-SP)

研究計画概要

近年、マーケティングは消費者向け(B2C)から企業向けの活動(B2B)の従事者が増加している。
マーケティングのサイエンス化は、B2C領域が中心であり、B2B領域は、勘と度胸で動いていたが
近年、実務ではMA(マーケティング・オートメーション)等のアプリの普及とともにデータに基づく活動が普及しつつある。我々は、急速に変化しているB2Bマーケティングの体系化を検討する。
また多くの企業が、SDGs等の社会貢献の取組を通じ企業価値(企業ブランド)を高めていこうという動きはB2CだけでなくB2B企業でもみられる。我々は、「B2Bマーケティングの体系化」と「企業活動と企業ブランドの関係」の2つを並行して進めると同時に、メンバー各位の問題意識も随時取上げ、研究を進めて行く。

マーケティングにおけるイノベーションとコミュニケーションの研究部会

代表者

濱岡 豊(慶應義塾大学)

研究計画概要

マーケティングにおけるイノベーションからコミュニケーションに渡る幅広い範囲のトピックを扱う。
2023 年度は(1)研究開発に関する継続調査の実施、(2)ユーザー・イノベーションの規定要因の解明、(3)事例ベース意思決定モデルの応用研究、(4)放射線疫学データ分析や新型コロナウイルス流行へのマーケティング・サイエンス手法の適用を中心に理論的、実証的研究を行う。大学院授業と連動することによって、修士、博士論文の作成も指導する。
ホームページ:http://news.fbc.keio.ac.jp/~hamaoka/cgi-bin/fswiki/wiki.cgi?page=JIMS

ID-POSデータのマーケティングの活用研究部会

代表者

佐藤栄作(千葉大学)

研究計画概要

データ解析コンペティション合同部会(中間報告会・最終報告会)の開催・運営、ならびにID-POS等データのマーケティング活用のための手法等研究を実施する予定です。

東アジアの消費者行動とマーケティング戦略研究部会

代表者

上原 渉(一橋大学)

研究計画概要

日本企業のアジア進出のみならず、中国・アジア企業のマーケティング活動を理論的・実証的に研究する。また、日本を含むアジアの消費者行動研究、特に観光関連の消費について議論する。月1回~2月に1回程度で研究会を行う予定である。

新しいデータと競争環境の下でのマーケティングサイエンス研究部会

代表者

星野崇宏(慶應義塾大学)

研究計画概要

近年、IDPOS等のマーケティングサイエンスアプローチが対象としてきたデータだけではなく、位置情報やIoTデータ、種々のデータが生成され、これを利用したマーケティング意思決定が行われつつある。またウェブマーケティングではDSPやDMPといったデータの流通や加工によるサービスの次々登場しており、マーケティング情報取得・利用といった点で大きく競争環境が変化している。既存のデータとこれらのデータをどのように融合して正しい意思決定を行うかがますます重要となっており、これらの膨大なデータから単にマイニングを行うのではなく、背後にある消費者行動を理解するということも必要となっている。本プロジェクトは統計学・機械学習、計量経済学、行動経済学、産業組織論のアプローチを利用しながら、これらのデータからこれまでよりもロバストかつ予測力の高いマーケティングモデルを構築することを目的とする。年間3回(予定)の研究会を慶應義塾大学・関西大学・法政大学・一橋大学・名城大学・東北学院大学などで開催し、春と秋の学会においてプロジェクト報告を行う。またデータサービスや流通小売、ウェブサービスの複数の企業の方々との共同研究を推進する。

顧客データからの深い知見発見プロジェクト研究部会

代表者

清水 聰(慶應義塾大学)

研究計画概要

本年度の計画は大きく分けて2つある。
 一つは昨年2回行われた大会で発表した成果物を、きちんと論文として仕上げていくことである。昨春の第111回研究大会で発表した「ウェブメディアにおける有料購読からの退会行動パターンのモデル化」に関しては、今年度、新たな予算を組み、大会でのアドバイスをもとにデータの加工度を上げて論文にすべく精査している最中である。また秋の第112回研究大会での報告である「加齢が健康訴求商品の購入に与える影響」については、コメンテーターのアドバイスに従い、追加分析を行うとともに、論文の執筆を始めている。両方とも年内の投稿を目指して鋭意努力中である。
 2つめの目標は、新たなデータによる、新たな分析である。一つ目のデータはある小売企業より提供された購買履歴ならびにWeb回遊のデータを用いた研究であり、リアル店舗とオンライン店舗の使い分け、さらには最新のアイカメラや脳波測定を用いたデータを加えての意思決定の違いなどを研究していく。2つ目のデータはレシートアプリによるデータであり、第110回全国大会で報告した分析の発展になる。前回の報告では主としてデータの紹介にとどまったが、今年度はそのデータを用いたチェーン店の地域別利用頻度の違いなどを探っていく予定である。
 その他、部会では各研究の、現在研究中の研究を報告してもらい、視野を広げることを行っていく。幅広い専門の研究者から意見をもらい、新しい研究を紹介してもらうことで、それぞれの研究の応用や幅を広げていきたいと考えている。

社会問題とコミュニケーション研究部会

代表者

西尾チヅル(筑波大学)

研究計画概要

SDGsや地球環境問題、高齢化社会等のグローバルな社会課題、IoTやICT等の高度情報通信技術の進歩、ソーシャルメディアの台頭等のさまざまな社会課題と消費者行動との関係を、マーケティング・サイエンスの観点から多面的に分析し、それらの領域におけるマーケティング・コミュニケーションの役割と課題を明らかにする。

マーケティングのデータ分析とモデリング・アプローチ研究部会

代表者

ウィラワン ドニ ダハナ(大阪大学)

研究計画概要

研究参加者が抱いているマーケティングに関する諸問題について幅広く取り上げ、その問題をあつかうためのモデル化に取り組み,データに基づいた実証分析を行う。また学術雑誌などを参照し、現在注目されている研究課題についてもフォローしていきたいと考えている。

マーケティングの統計的モデリング研究部会

代表者

伴 正隆(筑波大学)

研究計画概要

マーケティング研究および実務の世界では,標本抽出法に代表される市場調査などのこれまでの統計学との古い関わり方をはるかに超えて,多変量解析や時系列モデルの応用,MCMCを用いたベイズ統計分析,さらに機械学習も盛んに行われている。これら大規模データをマネジメントのために解析する統計手法の開発と応用について研究し,最新の統計的モデリング手法を適用した新しいマーケティングモデルの開発と,実際の問題への応用を研究目的とする。

ブランドマネジメント研究部会

代表者

豊田裕貴(法政大学)

研究計画概要

ブランド・マネジメントに関する理論的、実務的研究を、メンバー各自のテーマに応用する。その際、定量分析のみではなく、定性分析も併用する混合研究からのアプローチも試みる。

消費者行動の学際的研究部会

代表者

守口 剛(早稲田大学)

研究計画概要

消費者行動研究は近年大きく進展してきている。その原動力の一つは、学際的な研究の活発化である。もともと消費者行動研究は学際的な色彩が強い領域であったが、近年ではその性質がより色濃くなってきている。本研究会では学際的なアプローチによって、消費者行動に関する多面的な研究を行う。

市場予測のための消費者行動分析研究部会

代表者

中山雄司(大阪公立大学)

研究計画概要

本研究部会では消費者の行動をマーケティング・サイエンス、消費者行動研究、社会学などのさまざまな視点から研究し、市場予測に寄与することを目的とする。具体的には、購買者行動の確率モデルの理論研究、ブランド・エンゲージメントの実証研究、データ解析コンペティション関西予選運営などを行う予定である。

マーケティング・サイエンス技術の応用研究部会

代表者

石橋 敬介(流通経済研究所)

研究計画概要

マーケティング・サイエンスの技法もしくは理論を応用する研究を行う部会である。具体的には、実務的な課題に対してベイズ統計やシミュレーション、統計的因果推論、画像分析等のAI技術などを用いて、実用的なアウトプットもしくは明確なインプリケーションを提供することを目指す。主要な研究成果は、『マーケティング・サイエンス』誌の「応用論文」カテゴリーに投稿するなど、ジャーナル掲載を目指した活動を行う。

Webコミュニケーション・データのマーケティング活用研究部会

代表者

鶴見裕之(横浜国立大学)

研究計画概要

SNSデータやWeb広告出稿データ、アプリ・クーポン発行データ、シングルソースデータ等のデジタル・マーケティング・データを、より効率的、効果的にマーケティングに活用する手法を研究会のメンバーとの議論を重ね検討する。
3ヶ月に1回程度、部会を開催し、ゲストスピーカーなどを交えつつ、研究報告や意見交換を実施する

コンテンツとコミュニケーション研究部会

代表者

小野田哲弥(産業能率大学)

研究計画概要

研究会を月例で株式会社電通グループ東京本社もしくはオンラインにて開催する。コンテンツとコミュニケーションに関心を持つ研究者および実務家が参加し、研究報告とディスカッションを行う。SNSを日常的に用いるZ世代も招いて実態との整合性を検証し、運用モデルの実効性を高める。